トップ箱根温泉発祥の地【コラム vol.1】

2023.11.6

箱根温泉発祥の地【コラム vol.1】

フォレストアドベンチャー・箱根

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ここでは、箱根について色々とご紹介していきます。

箱根温泉発祥の地

箱根と言えば温泉、温泉と言えば箱根とも称され、日本国内は元より、海外からもその湯に癒しを求めて多くの人で賑わいます。
その賑わいの元になったのはどこか。
一番初めに本稿で紹介するのは、箱根温泉発祥の地です。

国道1号線にて箱根湯本を西へ向かい、早川に架かる旭橋を超えて左折してすぐ、右手の高台に神社が見えます。熊野神社です。
その神社の石段を登る手前に「箱根温泉発祥之地」と刻まれた石碑が立ち、その近くの建物には、現在も温泉が涌き出、多くの旅館に配湯されています。

箱根温泉の原点とも言えるこの湯は、奈良時代の天平10(738)年に、浄定坊という僧侶によって発見されたと伝わります。
この少し前の時代、山に籠って修行をする山岳修験という信仰形態が生まれ、修行する場を求めた多くの行者によって、各地の山が開かれて行きました。
箱根には奈良時代に万巻という人物が、現在の箱根神社の辺りを修行の場として開いたのが始まりで、それ以後、関東における山岳修験の場として賑わっていきました。

体を清潔にするために川などで水浴びをする事は古代からありましたが、家に風呂がない時代、風呂があってもお湯にするには、薪を用意して良い湯加減になるまで火を焚くのは多くの手間が掛かります。

現在のサウナのような蒸し風呂が一般的で、この蒸し風呂の部屋「むろ」が「ふろ」に転訛したのが風呂という言葉の語源です。湯が満たされた風呂に入るのは非常に贅沢な事で、かつては客人に対する最高のもてなしと考えられていました。

入浴という文化は仏教の伝来と共に拡がったとされます。風呂に入り体を洗う事で汚れを祓い、病いを遠ざける修行の一つと考えられており、奈良の東大寺など古い寺院には浴室がある所もあります。

仏教の修行を通じて、入浴の習慣を持った人が各地の山へ入っていく中で温泉も発見されました。自然に熱い湯が湧いているというのは神の恵みと考えられ、温泉の近くには神社が祀られている所も数多くあります。
山で何日も修行する人々にとって、入浴できた温かさと爽快感は感動すら憶えたのではないでしょうか。

箱根温泉が知られるようになったのは、豊臣秀吉の小田原征伐がきっかけです。小田原城を攻めるため、各地から何万もの兵士を集めて長期滞陣しましたが、その慰安のため温泉を利用しました。
箱根温泉は「箱根七湯」と呼ばれ、湯本・塔之沢・堂ヶ島・宮ノ下・底倉・木賀・ 芦之湯の7ヶ所が知られていました。

江戸時代には東海道を通る旅人や大山参りの巡礼者などが、休む場所として湯巡りに訪れました。明治20年に東海道線が国府津まで開通し、明治33年には箱根湯本まで小田原電気鉄道が敷かれると、政府高官・皇族・財界人が多く訪れるようになり 温泉旅館が続々と整備されていきました。こうして箱根が全国的に知られるようになったのです。

文・写真とも「あらゆる歴史物語をカタチにする」軽野造船所
(フォレストアドベンチャー・箱根スタッフ)

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